株式会社タカワ精密様

ホームページ:http://www.takawaseimitu.co.jp/

株式会社タカワ精密様は、福島県南相馬市原町区大木戸八方内77番地でFA設備(自動機、専用機)、精密治工具、プレス金型、モールド金型等の設計製作製造 販売を営んでいる企業様です。設計から製作、組立、調整、設置と、一貫生産を行うことで、多くの顧客様より信頼を勝ち得ているそうです。

2013年2月からISO9001認証取得のため東北環境技術の渡辺がコンサルを開始し、2013年11月に終了しました。そして2013年12月に無事認証取得をされました。

昭和55年8月に創立し、資本金3千万円、社員数40名の企業様です。平成2年に本社工場建設、平成13年に組立工場を建設し、平成22年に創立30周年を迎えました。安定した品質を供給していることで顧客から評価されているにも拘わらず、なぜISO9001を取得することを決意されたのかその真意を明らかにすることを念頭にインタビューを開始しました。

株式会社タカワ精密様の本社です。

今回は、ISO認証取得管理責任者であった取締役 渡邉光貴様と、事務局であった安全員の阿部豊様、教育担当の武田隆光さまからお話を伺いました。

●品質管理には定評のあるタカワ精密様が、なぜ、昨年ISO9001認証取得を決断されたのでしょうか?経緯をお教えください。

○渡邉様
当社方針では、『製品は買う立場、使用する立場になり作ります』ということを、真っ先に謳っています。当社が品質を管理し、不備や故障のない製品を製造することは、当たり前の事なのです。ISO9001の目的は顧客の要求する製品やサービスを提供することで、顧客満足を目指す仕組みを社内で作ることだと認識しましたので取得を決断しました。ISO9001の認証取得は、顧客様のためということで昨年コンサルを受けることにしたのです。

○阿部様
実は、十数年前にもISO9001認証を取得しようと事前勉強会などにも出席しました。しかし、当時のISO9001は大企業向きで、当社のような企業形態 に合致するようなものではなかったと記憶しています。取得しても、当社が運用できるのかどうか疑念を持ったものです。しかし、ここ数年の間にISO9001もその企業の特殊性や利点を重視するシステム構築へ変化したことを強く感じていました。今なら、当社でも運用できると私も考えていた次第です。管理責任者から取得の話をいただき積極的に関わるようになりました。

○武田様
今年の新入社員教育にも、ISO9001認証取得で利用した業務フロー表や各自役割分担表を明示して、教育に利用することにしております。

左から、渡邉様、武田様、阿部様です。

●次に、なぜ東北環境技術へコンサルを依頼されたのでしょうか?たくさんのコンサル企業の中から選択された理由をお教えくださいませ。

○渡邉様
まず、福島県内のコンサル企業であることが条件でした。そして、当社と同じような業態企業に対するISO認証取得支援経験の多いコンサルティング企業を選択することにしたのです。その結果、東北環境技術のみがその範疇に入っていたのです。企業支援組織である株式会社ゆめサポート南相馬が高評価していたことも、決定要因の一つです。

○阿部様
管理責任者は他コンサル企業へ相見積もりをするなどのお考えはなかったのですか(笑)。

○渡邉様
ISO9001認証を取得した同業他社からもコンサル料を確認していましたし、認証取得した知り合いからも金額を聞いておりました。また、東北環境技術のコンサルタントの評判も、東北環境技術HPで確認しました。実績とリーズナブルなコンサル料を勘案し、即決した次第です。

●東北環境技術はその発注経緯を聞き、喜ぶことと思います。さて、阿部様は事務局としてのご苦労がありましたでしょうか?

○阿部様
コンサルを受ける時間帯は就業時間中ですので、時間確保に苦労したことでしょうか。従業員には残業をさせないようにしました。作業マニュアルは以前からできていましたが、統一した言語に置き換える作業は、コンサルタントの渡辺さんにお手伝いいただきました。渡辺さんが協力してくれたことで、文章化にかかる作 業時間が短縮できたと感謝しています。それと、トップダウンの意向を現場に浸透することに注力したことでしょうか。やらされているのではなく、やるのが当然だという現場意識の変革のために話し合いを重ねました。

●ISO9001を取得されたことで、貴社にとって良かったと思われることはありますでしょうか?

 

○渡邉様
従業員の意識が変わったことでしょうか。良い製品、サービスを提供するためには社内のしくみを改善することが大事であると気がついてくれたと思います。良い製品のために品質管理をするのは当たり前なのです。どうすれば不良品発生をゼロにし、どうすれば高品質の製品を維持できるのか、社内のしくみに問題はないのか?社内のしくみをこうすれば顧客様が満足してくれるのでは?と、社内のあるべき仕組み作りに社員が努力してくれた点が一番嬉しいことでした。

○阿部様
ISO9001認証取得をしたことで、新規取引先へ品質保証に関する関係書類提出が少なくなるようです。また、従来の取引先へも取得連絡をしたことで、当社の工程管理能力を評価する称賛の声を伺いました。取得して良かったと感じました。

●東北環境技術のコンサルタントへの印象をお聞かせください。

○渡邉様
私と同じ感想があったことを、東北環境技術HPの企業訪問記でも読みました。やはり上から目線で教えてやるという姿勢がなかったことが一番印象に残っています。丁寧に我々からの質問に答えていただいたので、疑問が解消したことをおぼえています。わかりやすかったので、定期的にコンサルをお願いしたいくらいです。

○阿部様
週一回来訪されて、マネジメント事項に対する当社従業員からの意見や希望を集約していただきました。私も勉強になりました。

○武田様
現場の声をよく聞いて、丁寧にメモをしていた姿が印象的でした。現場でのヘルメット姿も板についているなと感じました(笑)。

●ISO9001認証取得後は、ISO14001認証取得のご予定もあると伺っていますが?

○渡邉様
当社はモノづくりを通して地球環境への配慮に取り組んでおります。私も、当社に入社する以前に、ISO14001に関わった経験がありますので前向きに検討 しています。しかし、ISO9001を取得して日も浅いので、ISO9001にて要求される事項を、社内で充分徹底浸透させてから、取得準備をしたいと考 えています。

●話がガラリと変わりますが、業績と言いますか企業の概況など、差し支えない範囲でお教えいただけますでしょうか?

○渡邉様
仕事の受注状況は、震災前までは回復しておりません。震災前に納品していた楢葉工業団地、浪江町に所在地があった企業様からの発注は、現在も滞っています。 そして、震災当時、当社が発注した原料や仕入れ品が入荷しなかったことも、納期遅れの原因になりました。顧客様には大変ご迷惑をかけました。その影響が大きかったと思います。現在は、新規得意先開拓に必要な、斬新な技術力の蓄積に努めています。その一環として、ISO9001認証取得も必要に迫られていました。

今年のスローガンが、
会議室に掲示されていました。

 

【編集後記】
タカワ精密様所在の相馬市原町区は、福島市に比較しても放射線量は数段低いのです。そして温暖な気候に恵まれた地域です。このインタビューのために福島市内を出発した前日は、大雪でした。残雪の中を出発しましたが、タカワ精密様付近には、雪が一片も残っていないのです。温暖な気候を実感した次第です。
常磐高速道路の全面開通も間近ですので、インターに近いタカワ精密様は、益々便利な立地条件に恵まれています。
さて福島県の地場企業であるという誇りを持ち、顧客満足のために何をしたら良いのか、日々考えている社員様の姿と発言内容には圧倒されました。「どうしたら生き残れるのか」「顧客がタカワ精密へなぜ発注してくれるのか」を常日頃から全社員が自発的に考えれば明日につながると、代表取締役が話されているそうです。トップの意思が現場まで浸透している企業であることを感じました。顧客満足度をいかにして上げるかという、一見簡単な命題のようですが、社員様の研鑽なければ達成は不可能だと断じます。ISO9001認証取得過程において、品質マネジメントの仕組みづくりができた地場産業、タカワ精密様のますますの発展を心から願ってインタビューを終了いたしました。

インタビュアー:有限会社インターナショナル・コミュニケーションズ代表 菅野孝雄
2014年2月