株式会社大善製作所様

宮城県柴田郡柴田町にある大善製作所様は、金属及びプラスチックの精密部品の加工をしている会社です。創業1971年、社員数25名、刈り払い機やチェーンソー、自動車などのエンジンに使われるキャブレターの部品を主に製造しています。

2013年11月の末頃から弊社のコンサルタント渡辺のコンサルにより取組を開始し、今年、2014年8月にISO9001の認証登録を果たされました。

今回、この訪問記の取材を申し入れたところ、中心となって活動をされた4人の方が参加してくださいました。左から、製造1出荷担当の横山真弓様、品質管理責任者の大久保崇志様、製造2生産管理担当の白戸哲也様、製造1自動盤担当の山崎隆二様です。

●品質を守るために何をすべきか、形になって見えている。
―まず、ISO9001に取り組んでみて、どのような感想を持ったのか、聞いてみました。―

山崎様
「品質に対しての認識が少なからず変わりました。より明確に、取り組みやすいものになりました。品質を守るために、何をすべきかが、形になって見えています。」

横山様
「ISOによって、やらなくちゃいけないことが明確になりました。また、何かあった時に、今までならその場の当事者どうしで終わっていたことも、みんなでその情報を共有できるようになりました。報告会などで情報を共有し、みんなで問題解決への意見を出したりするようになりました。」

●以前のISO経験とのギャップに、葛藤も。
―白戸さんは、以前に勤めていた会社でISOに取り組んだ経験があり、当時、審査時の対応など、たいへんな思いをされたそうです。―

白戸様
「以前の勤務先でISO活動の経験があったため、当時の仕組みと今回の内容の違いにギャップを感じています。今の方がとても簡素化していてわかりやすくなっていますね。私の場合、昔のイメージがあるので、どうしてもこれで良いのかな、大丈夫なのかなという葛藤が、ずっと自分の中にありました。しかし、今回、仕組みを作り認証取得をしてみて、本当に今の仕事そのもの、やっていることそのままの通りにやっていけばいいのだと納得し、とても気持ちが楽になりました。 取組んで良かったなと思います。」

●品質管理責任者になり、とても勉強になった。

大久保様
「品質管理責任者に指名されたのは入社して2年目だったので、ただでさえわからないことだらけでした。いろいろとまとめていく過程で、他の部門の方がやっている仕事でも、わかっていることもありましたが、知らないこともけっこうあることに気づき、私自身、とても勉強になりました。」
「この機会に、職場内の整理ができたことも意味がありました。たとえば、書類の置き場所が決まっていなかったのを決めたことなどは、それぞれの仕事を担当している人にとって、ひじょうにわかりやすくなったと思います。」

●ISO9001の取組みの八割は今やっていること。残り二割は‥。
―「お客様の業務に最適な仕組みを作るために、”今やっていること”、”今使っている文書や記録” をそのまま反映させ、原案を作ります。そのうえで、お客様の”こうしたい”を反映させていきます。」これは、コンサルタントの渡辺が、常々言っていることです。―

大久保様
「実際、八割は今やっている仕事の延長だったのかもしれませんが、今までやっていなかったことを始めた点もありまして、それをまとめるのは、たいへんでした‥。」
「具体的には、例えば不具合があったとして、今までは、その場で終わってしまい、クレームの再発見につながらないということがありました。今は、不具合が出た件数などをまとめるようにしたりして、是正をして終わりではなく、今後につながるようなことをするようになりました。こうしたことは、考えてはいたのでしょうが、こういう機会がないと、なかなか形にできなかったと思います。」

●会社方針は、「マネジメント力の向上」
―じつは、大善製作所様のISO9001取得は、当初、お取引先様からの要請によるものでした。しかし、最初のきっかけはそうでも、結果的にはマネジメント力を上げていくということが、今では一番の目的になったようです。―

大久保様
「会社方針は、社長の第一声で、今年の初めに掲げました。
これまで、品質管理に関してやっていたことにあいまいな点もあったと思うんですが、組織としての決まりですとか、やってきたことをさらに発展させようということでやっています。
ISO活動の中で、普段やっていることを体系化することによって、ある意味オープンになった。品質不良の流れとか、取組み方とか、オープンな形になったので、それにしたがってやるようになりました。
品質不良をリピートさせないように取り組んでいます。」

―「認証を取得した今がスタート、今後の維持と活動の継続が重要だ。」と、参加いただいた4人皆が、かたく心に誓っている姿が印象に残りました。大善製作所様は、こうした社員のみなさんの熱意によって、「マネジメント力」を向上させていくに違いないと思いました。―

筆者:鈴木 忍 2014年10月