喜多方軽金属株式会社様

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 福島県喜多方市長内に本社を構える喜多方軽金属株式会社を訪問いたしました。
  1970年昭和電工株式会社と古河鋳造株式会社の折半出資により、砂型によるアルミニウム鋳物の製造を目的に設立された会社です。資本金一億円、総従業員 数90名、砂型鋳造品の生産能力は50t、金型鋳造品は350tを誇っています。輸送関係大型部品から小さな油圧ポンプ部品まで、幅広く手掛けていらっ しゃいます。
 ISO9001のコンサルを2006年2月から実施し2007年2月に認証取得、ISO14001のコンサルは2010年6月から実施し2011年2月に認証取得をされました。担当は、渡辺でした。
 本日は、ISO14001取組み当時の事務局をされていた製造部部長の齋藤伸伊様と、現在の事務局を務める製造部品質保証課主務の物江幸二様からお話を伺いました。

●品質マネジメントシステムを取得する以前から品質維持についての内部文書が揃っていたので、ISO9001のコンサルティングでは、現状をISOの規格に整理していくことで充分対応ができたと、渡辺から聞いています。この点についてはどうお考えでしょうか?
○齋藤様
 その通りだと思います。コンサルティングを受ける以前から、当社の社内基準も文書化されていました。現状とISOの規格の対比から、作業を始めた記憶があります。

●なぜ、東北環境技術へコンサルティングを発注したのでしょうか?
○齋藤様
 発注の経緯は、当時の管理責任者の判断だと思いますが、すでに退職しているので詳細な経緯は憶えておりません。ただ当時、ISO認証取得をすることは、企業バリューを高めることにもつながるし、当社規模の企業では取得するのが当然という雰囲気があったようです。実績のある県内のコンサルタント企業という理由が、いちばん大きかったのではないでしょうか。
○物江様
 私は、今年の4月から事務局を務めています。発注の詳細までは知りません。

●齋藤部長が渡辺のコンサルを受けたのは、ISO14001の取組みが始まったころからでしょうか?
○齋藤様
 そうです。ISO14001認証取得の際、事務局に選任され、打合せに来訪された渡辺さんに会ったのが、親しく話すようになった最初です。認識を統一するため、最初から課長以上は全員出席しました。
○物江様
 日中はなかなか時間が割けないので、月1回のペースで夕方からコンサルを受けました。QMSコンサルティングと同じ時間帯の16時から19時だったと思います。

●渡辺の印象はいかがでしたか?
○齋藤様
 環境マネジメントシステムについて、一から教わりました。予備知識は持っていましたが、専門家から構築方法を聞いて役に立ったという思い出があります。渡辺さんにはやさしい雰囲気もあり、こちらの疑問にも真摯に答えてくれるので、理解が早まり我々の励みにもなりました。メールのやり取りも、頻繁にさせてもらいました。
○物江様
 疑問があればその場で質問し、解決するということが大事だと思いました。皆、初心者だと自覚しているので、積極的な議論を進めたと思います。渡辺さんは、丁寧に回答していたと覚えています。

●ISO認証を取得後、社内の雰囲気に変化はございましたか?
○齋藤様
 ISO14001に関しては、会社トップにより環境方針が決定されます。そして、それに沿った目標を各部門が設定していきます。環境の目標管理が、部門ごとに実施されるようになったことでしょうか。地球環境への配慮という意識が、社内で充分に浸透してきたと考えています。
 ISO9001については、従来から品質管理を徹底する職務分掌規定もあり、品質管理への知識は浸透していました。

●社外的に、ISO認証取得のメリットなどありましたでしょうか?
○齋藤様
 当社を訪問された新規取引先様や顧客の方に会社概要をお渡しすると、その方たちが読みながら、『ISO9001:2008とISO14001:2004を取得されているのですね。たいへんだったでしょう。』とおっしゃってくださることが多いのです。その感想を聞くと、取得して良かったなあと思います(笑)。取得したことで、責任と使命が、より大きくなったと実感しています。

●ところで、外壁に大きな文字で「5Sで快適な職場をつくろう!」というスローガンが掲げられていました。具体的な活動をお教えください。
○齋藤様
 我が社の始業時間は8時15分なのですが、毎週月曜日は全員参加で始業時間から9時まで5Sを実行しています。また、月初めには、安全衛生委員会が、5Sと安全に関するパトロールを実施しています。しかし、鋳物工場ですので、清掃している脇から汚れてしまうという悩みはあります。

●情報の共有化についてお聞きします。管理部門や製造部門において、情報の共有化はどのようにされていますか?
○齋藤様
 毎朝9時半には全部門の責任者が一堂に会し、朝会を開催しています。各部門の問題点などの周知徹底を図っています。情報の共有化について、問題はないと考えています。

●ところで、従業員は地元のご出身の方が多いのでしょうか?
○齋藤様
 地元がほとんどですね。派遣社員や外国人を雇用したことは一度もありません。人員不足となりましたら、社員OBにお願いすることはありますね。

●新入社員の方の研修にも、ISO取得は役立っているでしょうか?
○物江様
 今年は4月に1名入社しました。マニュアルに教育規定がありますので、それに則って部門ごとに仕事の特徴や環境問題なども教育しています。社内規定があるので、社員教育にも役立っています。

製品の一例です。

【編集後記】
 地元から正社員を数多く採用している、福島に優しい企業さんです。人手が足りない時は、OB社員様へ声をかけると喜んで駆けつけてくれるそうです。
  さてリーマンショックで売上減の苦労を味わい、さあこれから挽回だという時期に大震災の影響を受けました。その復興需要に期待をしていたらタイの洪水被害 で顧客の自動車メーカに影響が出ました。直接輸出をしているわけではありませんが、自動車部品の出荷が減少したそうです。最近は、中国経済停滞の影響を受けて、部品組み立て企業向けの部品出荷が伸び悩んでいるというお話も伺いました。大型トラックエンジンに喜多方軽金属様の製品が数多く使用されていますの で、景気の波の影響をもろにかぶってしまうのでしょう。
 しかし、大手企業からは、高品質の鋳物と短納期を高く評価されています。従来培ってきた技術と信頼が、これから飛躍するバネになることは間違いありません。
 被災地や建設業者の方から11t大型トラックの数が足りず、物資輸送に遅れが目立つとの声を聞いています。一日も早く、大型トラック生産が間に合わないほどの景気回復が、日本にも訪れることを熱望してやみません。

インタビュアー:有限会社インターナショナル・コミュニケーションズ代表 菅野孝雄
2012年12月